明治初年に「伝統的な流派」のほとんどは消滅し、
そのあと復活したのは、
「強兵」をつくるために特化された「異常な武道」である。
平成18年に安倍内閣により「武道必修化」が決定されたが中教審が再興しようとしているのが、
この「異常な武道」であるのなら、私はそれに反対すると曽根先生が言っている。
このようなものをいくら復興しても、
私達が得るものは何もないからである。
合気道の植芝盛平もこの様な武道を「日本人全員を鬼にする」ような種類の異常な武道と言い!講道館柔道の開祖である嘉納治五郎も大正末年から昭和のはじめにかけて「学校体育における武道の堕落」を慨嘆し胸痛む文を書いている。
柔道や相撲における外国人選手の活躍やトップアスリートが、
引退後に「K-1」「ミックスマーシャルアーツ」のリングで活躍している様子などを見れば、
これらの武道がとりたてて「伝統文化」の精華たらんとする意思
を持たないことは、うかがい知れる。
中教審が「伝統文化」への回帰のための方途として意味する
「武道」というのは、現代のこの「スポーツ武道」のことではない事は、明確である。(曽根美喜男先生の「武道とは何か」から)
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