中学校部活動
何故、休日を地域に移行!土日は、生徒も休みたい。
●〇● 本部企画シンポジウム 中学校部活動の地域移行について考える ●〇●
司 会:三村 由紀(防衛大学校、空手道)
企画の趣旨 現在、中学校における部活動を学校単位から地域単位の取り組みに移す、つまり 地域移行がスポーツ庁主導のもと本格的に動き始めている。 従来の学校現場における部活動は、教師の献身的な取り組みに依拠している部分 があまりに多く、長時間勤務や、特に当該競技に関する専門的な経験のない教師に とっては心身ともに相当な負担となっており、こういった実態が社会問題ともなっ ている。中学校における部活動の地域移行は、こうした現状に鑑みた教師の働き方 改革の一環として進められる国の施策である。より具体的には、令和5年度以降、 先ずは休日の部活動を段階的に地域移行し、望まない教師が休日の部活動に従事し なくてよいようにする方針が明示されている。これも、部活動改革のための第一歩 であるとし、将来的には平日も含めて完全に地域に移行することが目指されている といってよい。 しかし、この問題には、学校における教師の働き方改革の目線だけでなく、生徒 が運動する機会をいかに確保するかという生徒目線での地域における受け皿の問 題や、従来学校単位で出場していた競技大会の在り方など、解決すべき課題は山積 しているといわざるをえない。 一方、こういった義務教育世代の運動・スポーツ活動を地域で行うことが将来的 に定着すれば、この場が生涯スポーツの場になりうるとも考えられる。 本学会においては、国の施策としての中学校部活動の地域移行に関する問題を広く把握した上で、特にこの問題を武道に焦点化し、現状と課題、そして将来の見通しと可能性について、学会員全体が情報を共有し、今後、学術的にアプローチすべき課題について考えることが本企画の趣旨である。 今回は、スポーツ庁より講師をお招きし、中学校部活動の地域移行に関する問題 を大局からお話しいただき、これを基に、特に柔道と剣道の立場から現場を肌感覚 で熟知するパネラーの先生方に話題提供をしていただいた上で、フロアーも含めて 武道全体について議論を進めていく。 本件は、2018年より本学会本部企画として複数年計画で進めてきた生涯武道の 問題としても重要な課題であり、生涯武道を義務教育世代において考えるという従 来にない視点が提示できるものと期待される。
●〇●小久保 智史(スポーツ庁地域スポーツ課 課長補佐)●〇●
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